「あの、さっきはホントすいません。俺、長澤雅人っていいます。」

「い、いいえ!別にそんな!私は結城麻央です!」

「敬語じゃなくていいですよ。」

彼は優しく笑ってそう言う。

「あ、私も敬語大丈夫だから!同い年だし。」

私は慌ててそう返す。

うれしすぎて頭まわらないよ~。絶対変な事言ってるって!

「そう?分かった。麻央さんは、日ノ出ヶ丘中だよね。俺は旭中。いつも一生懸命に練習してるから。それに何か危なっかしくて笑笑。ちょっと気になってたんだ笑笑。」

なんて冗談っぽく言ってるけど、私のハートにどストライク!

「そんなことないよ!ままま、雅人さんこそ、いつも誰よりも練習頑張ってて、カッコイイです!」

その数秒後、私が言ったことの恥ずかしさに気づく/////。

「あははっ。そんなことないよ。この部活入ったのも兄貴の影響だし。俺はそんな。」

彼は冗談っぽく笑ってそう言ってる。けど、私にはその時、ただの冗談には見えなかった。