私に恋した誘拐犯

体育もなんとか乗り切って、

家に帰ると、

珍しく、お母さんだけだった。


「あら〜れいちゃんっおかえりっ」

こりゃ、お酒飲んだな…


「ただいま」


「ねえねえ〜、れいちゃん〜」


お酒ってこわい。

甘えてくるお母さんを横目に、


ゴミ袋に、飲み終えたビールの缶を集める。



「れいちゃんはいい子ね。ほんとに、いい子だわ。」


お母さん、なにいってるの。


頭おかしいや、





って、頭おかしいのは私。


こんな、お酒だけの言葉でも簡単に嬉しくなってしまうんだ。


愛されることに慣れてない、のかな。



「れいちゃん、明日はねえ、ひとみくんとお家で飲むのよ〜あの子かっこいいの」


恋をする、瞳だ


何歳だっつーの。


「そうなんだ。じゃあ、友達と遊んでおくね」


明日は、雨、か。


適当にどこかで時間潰すしかないよなあ。