私に恋した誘拐犯

ことん。


優しい色の、コーヒー牛乳が置かれる。


「ありがとう」

「うん」


ハギのは、砂糖なし、ミルクなしの真っ黒だった。

やっぱ大人だなあ



ハギは、コーヒーとともに、なにか、

紙を持っていた。


机越しにみる、ハギの顔は、少し緊張していて、こわばっている。


そんなハギを見ると、私もドキドキしてきた。



まだ、コーヒーに口をつけてないうちに、

ハギは、口を開いた。