唐突な質問に、ハギは目を丸くした。


「え、え、君、何で俺が君のこと誘拐したか分かってる?」



「えっ、…う、うん、たぶん」



さっき、サラリと言われたもん。


「そんなん好きな人おるのに、彼女作らへんがな。そんな軽い男とちゃう」


ズズ、とアツアツのコーヒーを飲みながら、ハギは笑った。


その、綺麗な目が、

なにかを彷彿とさせて。



私は目をそらした。


「さーて、ご飯食べたらどうするか」


ハギは、はやくもオムライスを平らげたみたいで、洗い物を始めてた。


しゅ、主婦ですか…。


私よりも女子力たかい、かも?



でも、ハギ。

わたし、あなたのこと知らない。



「質問タイム、しよう」