私に恋した誘拐犯

「そんなあからさまに避けられたら傷つくわあ、…て、着いたで」



「あ、うん…」


ほんとに来ちゃった。


うん、ほんとに今更なんだけど、


私すごいことになってる、よね…?




少し、深呼吸をして、車を出た。


「ほな、行こ、そんな広い家とちゃうけど」


マンションだった。


エレベーターで、六階に上がって、突き当たりのすぐの部屋。



いやいや、なんか、


すっごい、高級っぽいです、けど。