あ、あ、あ愛してる「君に伝えたい思いをこめて」

「助かるよ」

速水さんはフッと一息ついて黙々と車を走らせ、俺の家の駐車場で車を停めた。

俺が家政婦に話をつけ、部屋の用意をする間、居間でエマと2人待ってもらった。

エマのためにあてがったのは、2階にある南向きの部屋。

グランドピアノも置いてある。

俺は「きき気がねはいー要らないから」と、エマに部屋の案内をした。

速水さんはエマに「マネジャーには一応連絡させてもらうからな」と断り、すぐさま電話をかけた。

「毎朝、和音の登校時間に合わせ迎えにくる。不自由だろうが、我慢してくれ」

エマは黙って頷いた。

「和音。お前、変装は得意だろ? エマだとバレないよう、コーデしてやって」

「りり了解」

速水さんは家政婦に、丁重な挨拶をして俺の家を出た。

「えエマ、つつ疲れただろ? ゆ、ゆゆっくりや休んで。こ、ここの部屋にああーるものはじ自由につ使っていい」