「でも、美由、ほんとに考えといて。
野郎二人と暮らすより、絶対、ぜーったい!私と暮らした方が楽しいし、何より、安全!だから!」

「う、うん。考えとく。」

「しっかり考えてね。
でも、四月には向こうに行かなきゃで、その前にアパート探したりしなきゃいけないから、来週くらいまでには答えてほしいの。」

「わかった。そういえば、この話、兄さんと隼人は知ってるの?」

「兄さんには言ってあるわよ。隼人にはまだ…、ほら、あの子、美由には優しいけど、私には冷たいから。」

「そう?」

「そう!絶対、私が美由を連れていく!なんて言ったら、何言われるか…!!」

「そ、そうかなぁ?」

「そうよ!だから、隼人には決定してから言うことにしたの。美由も下手に隼人に相談しちゃだめよ。」

「え?なんで?」

「行くなって言うに決まってるんだから!」

「言う…かなぁ?」

「絶対言うわよ。…で、その言葉に美由は心揺らがせちゃうのよ。(小声)」

「え?」

「な、なんでもないわ。とにかく、ちゃんと自分で考えるように!!」

「は、はい!」