極上の愛をキミへ

「うちの朝比奈と、お知り合いなんですか?」

「うん。晃生と俊・・・、俊って言うのは、佐伯くんね。2人とは、大学の同級生なの」


綺麗な笑顔を向けてくる美沙さんに、嫌でも過去が鮮明に脳裏に浮かぶ。


「あの、美沙さん」

「うん?」


美沙さんは首を傾げ、こちらに視線を送る。


「朝比奈にも、佐伯さんにも、そして将生にも、過去の話はしないで下さい。あたし、もう忘れたいんです。彼の存在を綺麗サッパリ消し去りたいんです」

「・・・結衣ちゃん」


悲しそうな瞳でこちらを見続ける美沙さんに、凄く自分が惨めに思えた。

それに耐えられなくなり、あたしは美沙さんから視線を逸らす。