極上の愛をキミへ

「その節は、大変失礼致しました」

「いえいえ。大変、失礼されました」


クスクスッと笑う男を、横目で睨み付ける。


「で、部屋どこ」

「本当に、お上りになられるんですか?」

「お前、何回同じこと聞くんだよ」


何回でも何十回でも確認し、あたしが求めてる返事を言わせたい。

でも、この男の口から聞くことはできないのだろう。

あたしは諦め、歩みを進めた。

ただいま、あたしの城。

ドアを開け、仕方なく男のことも招き入れる。


「へぇ。こんな感じなんだ」

「そう、マジマジと見ないでください」


散らかっているわけではないが、あまりいい気はしない。


「適当に、お座りになっててください」


そう言い残し、寝室で自分の服へと着替える。