極上の愛をキミへ

男はあたしの返事も聞かず、着替えを始める。

そして自分の準備が終わると、行くぞ。と声を掛けた。


「あの、随分マイペースと言うか。自分勝手な方なんですね」

「言いたいことは、わかりやすく言えよ。遠回し過ぎて、伝らねぇんだけど」


開き直ってるよ、この男。

一々、説明する気にすらならない。


「この服、お借りして行っても良いですか?クリーニングに出して、お返ししますので」

「そんな服、クリーニングに出さなくて良い」

「でも、お借りしたものなので」

「一々面倒クセェな。お前ん家行ったら、そのまま持って帰る。とりあえず腹減ったから、早くしろ」


こっちの意見、悉く無視ですか。

そう言うとこ、社長にそっくりだ。

こんな風に、横暴ではないが。