極上の愛をキミへ

あたしは、男にあまり免疫がない。

だからこんな風に見つめられ、こんな距離で言いたいことがあっても、面と向かってモノを言えるほどのメンタルを持ち合わせていない。


「お前、顔赤いぞ」


知らないし。

もしそうだとしたら、それはお前のせいだ。

あたしは、あからさまに男から顔を背ける。


「楽しいですか?人のことからかって」

「お前だから」


あたしだから、何よ?

あたしは、男を睨みつける。


「怒ってる?それとも、煽ってる?」

「前者です」

「ふ〜ん。で?」


で?って、何よ。

こっちは、は?って感じだよ。

あたしは盛大に、ため息を吐く。

少しでも、いつもの自分を取り戻すためにも。