極上の愛をキミへ

__ガチャッ__


ドアを開け、中に入り、疑惑は確信へと変わる。

やっぱり。

ここ、この男の部屋だ。

あたし、なんで素直に付いて来ちゃったんだろう。

振り払おうと思えば、振り払えた。

なのに、なんで?

なんで、あたしはしなかったのだろう。

自問を何度繰り返したところで、答えなんて出なかった。

良い歳の男と女が、2人で密室な所に居れば、何かあってもおかしくはない。

いつの間にか、男はシャワー浴びに行った。

取り残されたあたしは、前のようにソファに腰を掛ける。

こんな状況なのに、焦りの1つもないあたしはどこかおかしいのだろう。

自慢じゃないが、告白されたのも、付き合ったのも、キスをしたのも、それから・・・セックスしたのも、経験人数は1人だけ。