「そうだけど。地元に帰ったら、結衣とも中々会えなくなるじゃん」

「まぁ。それは、そうだけど」

「だから今日は、トコトン呑むよ!」


いや、あたしは呑めないけど・・・

まだ亜弥にも、もちろん将生にも妊娠したことは話していない。

とりあえず、移動で地元に帰ることは話したが・・・


「腹も減ったから、とりあえず店にいかねぇ?」


まだ話したそうにしている亜弥の話を止め、将生が言う。


「そうだね。で、どこの店?」

「それは行ってからのお楽しみ。此間、いい店教えて貰ったんだよ。酒もご飯も、旨いよ」


ふ〜ん。

まぁ、店なんて何処でもいいけど・・・

そのまま近くでタクシーを拾い、お店へと向かう。