極上の愛をキミへ

プロジェクトの発表会、当日。

淡々とスムーズに進む中で、時間に流されるように自分の仕事をする。

一時は中止になるかと思われていたプロジェクトだと、誰が予想できるだろう。

それくらい、完璧なプロジェクトだった。

発表会での評判も、それはそれは良かった。


「お疲れ様。高梨くん」


会場内に居たあたしに、社長が声を掛ける。


「お疲れ様です。朝比奈社長」

「高梨くんのおかげで、幸先の良いスタートが切れたよ」

「いえ」

「そうだ、本条くん」


社長が、隣にいた課長に声を掛ける。


「何でしょうか?朝比奈社長」

「高梨くんから、1週間ほどの纏まった休暇が欲しいと言われていてね。今回のご褒美に、どうにかならないかね?」


それ、今課長に言う?