極上の愛をキミへ

「そうか」

「ご用は、それだけですか?」


あたしの言葉に、朝比奈は口を閉ざす。

それをYESと受け取ったあたしは、デスクの上を片付け始める。

そして、鞄を手に立ち上がる。


「あたしは、これで失礼します」


軽く頭を下げ、立ち去ろうとした。

でも、それを朝比奈によって阻止される。

腕を掴まれ、何?と思いながら、もう1度朝比奈に視線を向ける。


「まだ何か?」

「帰るなら、付き合えよ」

「まだ仕事が残ってるんですか?」

「いや。俺の仕事は、とっくに終わってる」


は?


「プライベートですか?」

「あぁ」

「なら、お断りします。ご一緒する、理由はありませんので」


丁寧に断ったのに、朝比奈はあたしの腕を解放してくれない。