極上の愛をキミへ

「そろそろ、わたしはこれで失礼します」


そう言うと、悠麻は立ち上がる。


「引き止めて悪かったね、宮園くん」

「いいえ。良い勉強になりました。明日は出来る限りご協力させて頂きますので、よろしくお願いします」

「こちらこそ」


社長が悠麻に手を差し出し、2人は力強く握手を交わした。


「お送りして来ます」


そして悠麻と一緒に、社長室を後にした。

会社の外へ行くと、悠麻のこと迎えに来たであろう車が止まっていた。


「仕事にのめり込むのは悪いことじゃねぇけど、あまり無理すんなよ。お前、あんま顔色良くねぇ。じゃあなー」


人の返事も聞かず、悠麻は車へと乗り込む。

悠麻を乗せて走り出す車を、呆然と見送った。