極上の愛をキミへ

「結局、裏表ある奴が嫌いなんだろ」

「そう、なのかもしれません」


朝比奈の言葉に、あたしは同意した。


「ちょっと、すいません」


将生は一言断りを入れ、スーツのポケットから携帯を取り出す。


「会社からです。出てもよろしいですか?」

「どうぞ」


朝比奈の言葉を聞き、将生は席を立ち、部屋を出て行く。


「必要な話も済んだ。お前らも自分の仕事あるだろうから、戻って良いぞ」

「やだやだ。会社戻ったら、嫌でも仕事しなきゃいけねぇし」

「しろよ」
「してください」


佐伯の言葉に、朝比奈と桜川さんの言葉が重なる。


「お前ら、鬼だな」

「いつもそうやってサボろうとするから、次から次へと仕事が溜まるのよ!たまには、真面目に仕事してください」


桜川さん、佐伯のお母さんみたいだな。