極上の愛をキミへ

「あったね、噂」


美沙さんは、懐かしそうに微笑む。


「あ、美沙さんも知ってました?」

「結構、有名になってたから」

「まぁ、所詮噂でしたけどね。結衣とあの人、これっぽっちも接点ないし」


あの人って、誰よ。


「その噂って、どんなの?気になるんだけど!」


佐伯が楽しそうに身を乗り出し、将生に尋ねた。


「学校で有名だった3年と、成績優秀な1年が付き合ってるって話ですよ」


へぇ。そんな噂あったんだった。

女子高生なんて、基本噂話大好きだし。

次々と出てくる噂話に、あぁだ。こうだ。言い合って、その何が楽しいのか?本人たちすらわからないまま、話して合っているのが日常。