佐伯くんと主従関係

だから捨てないんだろうなあ…



「…だったらちゃんとしまっといてよね…」



掃除機の口からネックレスを優しく取り出し、ベッドのサイドテーブルに乗せる。



捨ててしまっても気づかれない。



そう考えた自分が怖かった。



蒼さんから大切なものを奪おうと考えた、その理由が頭に浮かんで。



私はネックレスから目を逸らしながら蒼さんの部屋を出た。



リビングに戻ると悠くんの姿がなく、あれ?と首をかしげる。



「あ、結衣さん結衣さん!雪雪!」



と、興奮気味の悠くんが冬の匂いを連れて扉を開けた。



どうやら外に行ってたらしい。