「なんだ、ちゃんと拒めるんじゃん」



満足げに、だけどどこか寂しげなその笑顔。



「か、彼女がいるのに…そういうことしないで下さい……っ」



私はそう声を荒げて脱衣所を出た。



もう少しで触れてしまってた



もう少しで拒めなかった



拒まなきゃ、そう思わないと拒めなかった



「…どうなってんの私…」



そして、最高にわけ分かんないのは



拒んでしまったことにショックを受けている自分がいること。