佐伯くんと主従関係

今日くらい、なんて言ってたらまた詩織さんに負けるところが生まれてしまう。



きっと詩織さんは私のことなんて比べるに値しないんだろうけど。



広い広い大浴場、私はひたすらブラシを動かした。



「もうっ…私だって…!私だってねぇ…!」



だんだんと大きくなる独り言が浴場に反響していく。



「みんなして詩織さん詩織さんって…!今の執事は私だっつーの!」



誰も聞いてないのをいいことに、本音を暴露。



「もうっ…もう!」



ガシガシ、とブラシを動かしながら言葉にならない想いを叫ぶ。