「…ん…?これって…」



と、テーブルの上に置いてあった広告を何気なく手に取ったときだった。



あの有名な佐伯財閥から執事募集の呼びかけがあったのだ。



「え、時給1万って…」



「やめときなさいよー、そこ住み込みで働くんでしょ?あんたじゃ無理よ無理無理」



たしかに辛そうだけど、実の母親が娘にむかってそんなに無理を連呼するもんじゃないよ…



「…時給1万かぁ」



分かってるけど時給1万に惹かれない人間なんていない。