うさぎ恋しや、発熱期


卯生はとにかく優しかった。

お前のせいだ、とか… 金払えよ、とか…

一切何も言わなくてそのまま私を送ると言ってくれた。

初めて話した相手だったのに……




「 家、ここ曲がってすぐだから。ほんとに、ごめんね。私のせいでこんな所まで… 」

「 謝んなくていいって、嫌ならとっくに降りて帰ってたし 」

「 うん… 」

「 じゃあね、凛 」



えっ……



卯生が、私に笑ってた。

私の名前、呼んでくれた。

目が優しくて、それで… たぶん、惚れた。

それが好きって言葉で現れて……


一人で照れた。


出会えない人に出会えた、そう思った。



それから学校で見かけては追い掛けて声をかけ、君づけまでやめてしまうほど私達の距離は近くなった。

その分私は自分の好きを卯生に言い続けてる。

でも、言えば言うほど気持ちに真剣身がなく聞こえてるかと思うと……

あまりに悲しくて……



「 は~……… 」



私、ほんとに好きなのに。

だからこそ、卯生にはわかってほしい。

明日からは、もう言わない!