うさぎ恋しや、発熱期


空いていた席へ体が傾いたのを支えてくれたのが、同じ学校の制服を着た卯生だった。

鞄を持ってくれて隣に座るよう言ってくれた卯生にドキドキして……

でもドキドキするのはバスが揺れたせいだと思って……

ほんとにまだドキドキが止まらなくて……



「 あの、ありがとう 」

「 いえいえ。何年生…?」

「 2年 」

「 あ、俺も2年。なんだ、一緒だな 」

「 棚田 凛です、よろしく 」

「 卯生 斗磨です、よろしく 」



うさぎ? なんか、可愛い名字だなぁ



これが卯生との出会いで、この後特に会話なくて、バスの振動と卯生へのドキドキと普通なら寝れないはずなのに、私は神経が図太いらしくコックリと寝てしまって……

あげく目が覚めた時には、失態置かした後だった。

バスには誰もおらず、運転手が目の前にいた。



「 お客さん、終点です 」

「 降りよう 」



まさに目が点。

恥ずかしさに押し潰されそうな私の背中を押してくれる卯生。


いっそ消えたい、そう思う出来事だった。

バスを降りて気づいたのは卯生が一緒にいた事。



「 ねぇ卯生君… 卯生君ん家はこの近く?」

「 俺は逆、途中で乗り換えてくんだけど 」

「 え~! 本当にごめんなさいっ 」



まさか、あんなに爆睡するとは……



「 いいよ、別に。めっちゃ寝てたしね、俺の肩が役立ったし 」

「 あー、ほんとにもう、私っ…… ごめんなさい! 」



何してんの私はっ…

寝るなら誰にも迷惑かけず寝ろって言いたいよねっ


最悪~ 初対面なのに……