ここに卯生が。
息を切らして美術室の戸を叩いた。
「 誰かいるんでしょ、開けて!卯生、卯生いるんでしょ!」
叩くのを止め、呼吸を整えていた。
ガチャっと鍵が開けられ、すぐに戸を引き開けた。
「 卯生?」
「 凛 」
卯生、いた…… 良かった。
あれ… ネクタイがない? まさか!!
「 卯生、ねぇ今女子と一緒にいたよね、何してたの? ここで何してたのっ 」
「 何も、告白されて断っただけ 」
それでも他の女子と卯生だなんて… やだ、考えたくない。
卯生は私にキスしたもん。
だから…
「 凛、話があるんだろ?」
「 ある! 私、卯生が好き… あの日からずっとずっと好き。いつも好きって言ってたけど本気で言ってたの、信じてもらいたいから言うのやめた… 誰にも卯生を取られたくない、わがままで欲張りだけど、私は本気で卯生を好き 」
「 知ってる、凛は嘘つかないって。それに凛の1000度には誰も敵わない、俺も好きだよ、凛 」
卯生… ほんと?
じゃああのキスは本物だったんだね。
良かった… 良かった……
「 凛 」
卯生の声に甘くときめく、卯生のキスは甘くとろける。
この日から卯生との新たな関係になった。
それは噂ではなく、すでに公認カップルだ。
そして私の新たな日常はやはりこの言葉から始まる。
「 卯生ー、好きだよ! 」
―完―



