うさぎ恋しや、発熱期


おはよう、ただその一言が言えないって辛い。

ううん違う……

私の1日が卯生から始まるのに、大切な気持ちをむやみに口に出してた自分に今さら恥ずかしい。

それでも本気の気持ちをありったけぶつけてたのに、卯生に嘘だとは思われたくない。



「 おはよ、卯生 」

「 ああ… 」



ニコッとして見せて文佳と教室へ。

そんな私の後姿を卯生は眉をしかめて見ていた。



「 おーす、卯生 」

「 光邦… なぁ凛が変なんだ 」

「 棚田が? あいつはいつも変だろ 」



覇気が静かに消えていく。

私の中で卯生への思いが募るばかりで口に出せない辛さ。

女子の間で一気に噂が広まるには時間なんて必要なく……

文佳が違うクラスの女子に聞かれた事を教えてくれた。

それは……



「 えー! ちょっとなんでよっ 」

「 知らないよ!聞かれたんだもん、凛が卯生に告白してフラれたの?って 」

「 そんなバカな!告白なんかしてないし 」

「 してたでしょ、毎日毎日 」



うっ、それは… そうだけど。



「 いいの? 噂、信じて告白する女子が出てくるよ 」



そんなの、嫌だけど……

卯生は私の特別で、私は卯生の特別じゃないからダメなんて言えない。