私たちの席は遠い。
だから授業中とかに左斜め後ろを見てあなたを探すと、時々目が合って私がそらす。
私はあなたを「雅人くん」と呼ぶけど、
あなたは私を「委員長」と呼ぶから、名前で呼ばれたことがない。
日常生活では頻繁に喋るかって言われたらそうでもない。
周りからは仕事をしている私たちを「付き合ってる」とか「両想いだ」とか私にとってはうれしいけど、あなたにとっては迷惑だと思う噂もたくさん聞いた。
いつしかここまで不安になったり、心のどこかであなたを探していたり、四六時中あなたのことを考えているほどあなたを好きになっていた。