紹介が遅れたが、先ほどから語り口調な私 綾瀬真央が主人公のこの話は全て自分に起きた出来事であり、こんな漫画みたいなこと本当に起こるかよ。とここまで読んでくれたみんな。安心したまえ、これは紛れもない事実だ。

ただ学校名や名前は一部加工してあるがため検索をかけてもヒットしないだろう。
そこは承知してくれ。

話を戻すと私の通っている高校はお嬢様学校として少し有名な女子校で、でもそれは世間のイメージであって、実際入学して慣れてくるとまるで動物園だ。
特に猛獣エリア並みにうるさい。

私は永井くんに直接会ったことはない。
ただテレビで見ただけ。
声も聞いたことがない。
身長は190センチと書いてあったが、会ったことがないので大きささえもわからない。

でも、試合中の彼の立ち位置や仲間に向けられる笑顔、SNS上での仲間とのやり取りを見ている限り、本当に優しくて仲間思いなことは手に取るようにわかった。

きっと彼のことを好きになってしまった人なんて私以外にもたくさんいるだろう。

もちろんそれは彼のフォロワー数とコメントを見る限り一目瞭然だった。

でも私は単に顔がかっこいいからでファンになった訳ではない。
プレーや性格も含めて好きなこと、そこら辺の顔がイケメンだからとりあえず好きと言ってるような奴らと一緒にしてほしくなかった。