…あぁ、なんなんだ、この人は。 この人は本当に、俺を惚れさせるのが上手すぎる。 「……沙絢さんでもお酒、飲むんですね」 「…うん。たまにね」 それ以上、会話が続かない。 「おかえり────って、暁斗?ちょ、姉ちゃんもどうしたんだよっ!」 彼女を家まで送れば、中から出てきた悟が慌てた様子でタオルを持ってきてくれた。