「おねぇちゃん。」


「はぁい。」


お姉さんは、おばさんを支えながら、少しだけ実那に近づいた。



「お母さんのこと、よろしくね。あたしのぶんまで、しあわせになってよ。」


お姉さんは涙を堪え、「うんうん」と頷いていた。



「りり、けんと、ありがとう。」


「実那、嫌だよ。」


莉々は号泣。絢斗も涙を流してる。



「りりは、あたしの、いちばんの、しんゆうだよ。」


「あたしもだよぉぉ。」


実那は、ずっと笑顔だった。


周りの人を見て、微笑んでた。



生まれる時は、自分は泣いて人は笑って


死ぬ時は、自分は笑って人は泣いて



まさしくこの通りなんだなぁって思った。