『俺、好きな人いるから』










「あーずーはっ」


「うぁ!びっくりした、美咲かぁっ」


「何なのよ、その言い方ー。それにしても最近ボーッとしてるけど大丈夫?」


「え、あ…うん」



あの日からもう1週間ちょっとが過ぎた。

大河に好きな人がいたなんて、こんなに毎日一緒にいたのに、まったく気が付かなかった。


なんか…



「…不甲斐ない」


「え、え?どーしたの、梓羽!?」



私はベターっと机に突っ伏した。



真夏の日差しが私を直撃する。




あぁ、そう言えばこの席、窓際だもんね…