「叶多君、良いって。会ってあげて?」

「はい。…命子ちゃん?久しぶり!大丈夫?」

「叶多君…こっち来て?」

「うん?何?」

「ギュッてして?」

「えっ!?」

「お願い…」

「ああ、おいで?」

「……あのね…私…」

「どうした?ゆっくりでいいよ。」

「…体は元気なはずなのにっ!!なのに!!…もう限界らしいんだよ…」

「えっ…それってドナーが見つからなかったら死んじまうのかよ?」

「私は!!ホントは生きたいよっ!!」

「え?」

「私は最初もういいやって諦めてた。でも、叶多君が来て明るく話しかけてくれて、私は…生きてることを実感したんだよ?」

「俺が?」

「うん、叶多君のおかげで生きたいって思えたんだ。…死にたく…ないっ!!」

「俺さ、最初命子ちゃんのこと見てからこの子は生きるのを諦めてるのが分かってたよ。だから少しでも生きたいって思って欲しかっただけだったんだけど…それを出来て良かったよ。」

「叶多君…私は…君が好きです!!」

「ふふ、俺もだよ!だから、死んで俺の前からいなくなっちゃダメ!生きるんだよ!ドナーも見つかるから!」

「うん!頑張るからさ!たまにで良いからお見舞い来て欲しい…ダメかな?」

「毎日来てあげる!」

「ありがと!」

そう言って俺たちは唇を重ねた。