いつもチャリでくると,
お前と話す楽しい時間が無くなるから歩きなんだけどさ。
今日は時間なくなるのわかってたから。



と付け足す。



そんなふうに思ってくれてたんだ。





ありがとう。





「お―い?早く乗れよ」


そういって彼は後の席をさす


えっ?えっ



「乗ってもいいの?」


私が言うと




「当たり前。早く乗んないと遅刻すんぞ―」




そう言ってまた私の頭をくしゃくしゃとなでる。




私は彼の背中をつかんで,暖かい風にあたりながらこう言った。







「ありがとう。大好き」






はずかしかった。

たぶん顔が赤いとおもう。