社長のミスらしくて、スタジオは



私たちとBlueの撮影とで半分に分けられていた






「えーBlueめっちゃかっこいいじゃん!


シンとか、めっちゃ好みなんだけど~」




さっきからキャーキャー騒いでいる


夏南さん。





「そろそろメイクするよー?」



「あ、寧々ちゃん。


はーい!」






でもでも、仕事はちゃんとしないとね!




「寧々ちゃん寧々ちゃん、



今日はどんな感じにメイクするの??」




私たち専属の、寧々ちゃん



20歳でメイクアップアーティストの中では

若いほうだけど


めっちゃくちゃメイクがうまい!



「んー監督は、女の子らしい感じでって言ってたけど」



多分、いわゆる冷却美人ってやつだと思う


すっごい美人さんだけど


幼馴染の彼氏さんのことが大好きらしい。




「ちょっと、寧々ちゃん聞いてよ!

音さっきファーストキス奪われたらしくってさー」



「もう!カナ!!」



「うそ、高校生にもなってファーストキスぅ?!」



「そうじゃん、音って本当に今日がファーストキスだったの?」



「え、どゆこと?



あれ

そう言われてみれば・・・



私、男の子とキスしたことあるかも」



「えー青春?

音に彼氏なんていたことあったっけ?」



「いや、彼氏とかじゃなくって、




確か・・・」






そう、5歳の時近所の2歳上の男の子にキスされたんだ




でも私が親の離婚で転校してしまって…







「もーそんな雑談しないでいいから!



2人とも終わったよ」




「えー寧々ちゃんはやい!


よし、行こう音」



「寧々ちゃんありがとね!」