十六夜の変化を見て九十九は狂った笑い声を上げる。



斬りつけるが、十六夜には当たらない。



人間離れしたその二人の戦いを間者たちは怯えながら見ていた。



「なぜ抜かない?」



十六夜が刀を抜かないことに苛立ちを隠せない九十九は、何とか刀を抜かせようと必死で斬り掛かる。



しかし十六夜は刀を抜かなかった。