狂おしい赤と鈴の音に酔いしれてー前編ー






一日中屯所の中で仕事をして、部屋に帰る。



日は落ちて部屋の中からは赤い灯の光が少し漏れていた。



賑やかな声を遠くで聞きながら部屋に戻っていると、口を押えられて何者かにどこかへ連れて行かれる。



十六夜が抵抗しようと体を動かすと、その者は耳元で囁く。



「大人しくついて来てください。あなたのお仲間の身が大事なら」



その声は出かけた日に聞いた声と同じだった。



十六夜が大人しくなると、口から手を離される。



「こちらです」