狂おしい赤と鈴の音に酔いしれてー前編ー




誰の姿もなく、十六夜は顎に手を当てて考え始めた。



気のせいという訳ではなかったと思う。



気配には人一倍敏感で、何より殺気のある気配にはすぐに反応できる。



今自分を見ていた人間からは微かだが殺気を感じた。



間違えるはずはないと思ったが、疲れているのかもしれないと考えることを止めて部屋に入る。



こっそりと布団に入り、目を閉じた。