日暮れまで町をぶらぶらと歩き、四人は帰路につく。 十六夜がふと袂に手を入れると、櫛がないことに気付いた。 「すみません。先に帰ってもらっていてもいいですか?」 そう言い残してすぐさま走り出す。 「えっ!ちょっと!」 後ろから永倉たちの焦りを含んだ声が聞こえてくる。 当然だ。 彼らが見張ることを条件に外出許可を出してもらったのだから。 それは分かっているが、櫛を落としたことを知られたくなかった。 そんなことで失望するほど人間は単純じゃないが、それでも嫌われたくなかった。