「それじゃあ折角遊びに来た意味ないよ」
十六夜は申し訳そうな顔をする。
それを見て藤堂が慌てて何か言おうとするが、それよりも早く十六夜が口を開いた。
「多分これは元の性格なんでしょうね。あまりものを欲しがったことがないので、特にこれが欲しいとか思わなくて……」
「そっか。じゃあこういうのがいいなぁとかはないの?」
藤堂も流石にそれはあるだろうと思って聞いたが、十六夜は苦笑いを浮かべる。
「実は初めて見たものばかりでそれもよく分からなくて……」
少し恥ずかしそうに言う十六夜に三人は不思議そうな顔をする。