これは信頼されてのことではなく、泳がすことでボロを出すのを待っているのではないか? 結局は自分は信頼されていないのだとつくづく思えて肩を落とした。 「どうかしたか?」 十六夜からの返事がないことに不信感を覚えた土方が振り返る。十六夜は首を振っていつものように笑う。 「何でもありません。土方さんに言われたことに気を付けて行ってきますね」 一礼すると、部屋を出る。