狂おしい赤と鈴の音に酔いしれてー前編ー






ここ数日、十六夜は水以外のものを口にしていない。



おまけに夢と自分を見張る視線に悩まされ、睡眠不足になっていた。



時々心ここにあらずといった様子の十六夜を見て、土方たちも気にはなっていたが、皆の前で強がる彼女に何も言えなかった。



「気分転換しに今から出かけないか?」



玄関先の掃除をしていた十六夜に永倉が声を掛ける。



「でも外出許可出るんですか?」



「俺が頼んで来た。入隊してからは巡察以外で外に出てないだろう?たまには息抜きもしないとな」



永倉の優しさに甘える形で藤堂と原田も加えて四人で外に出かけることになった。