「何ですか、それ。普段の私が私ですよ。きっと永倉さんの気のせいだと思いますよ」 「そうかよ」 土方はまだ少し疑いの目で十六夜を見ていた。 何か思い至ったのか立ち上がり、箪笥から十六夜の刀を取り出した。 「総司と斎藤の巡察に同行しろ」 「今晩のですか?」 「あぁ、そうだ」 「分かりました」 本当は断りたいという想いが強かったが、土方の有無を言わさぬ眼力に押し負けた。