壁に手を付いて空いた手で胸元を抑える。 そのままゆっくりと呼吸した。 しかし息は苦しいままだ。 頭に過るのはあの場にいた皆の顔。 どうしてこうなってしまうのか。 どうせならずっと隠していたかったことだった。 「もう嫌だ」