十六夜は竹刀を下ろすと踵を返してその場から走り去っていく。 永倉と原田は心配そうに土方と藤堂を交互に見ており、沖田と斎藤は十六夜が走って行った方向を睨んでいた。 「土方さん、すまねぇ。俺は最後の最後でビビっちまった。さっきのあいつの目は俺たちと同じ目だ」 顔を真っ青にする藤堂の話を聞いて、土方も十六夜が走って行った方を見る。 「やっぱり油断ならねぇな」 その声は十六夜と出会った時のものと何ら変わっていなかった。