握り飯を口に入れたまま十六夜は玄関先に連れて来られた。
そこには組長たちが揃っており、みんな木刀を手に持っていた。
「今から稽古をするんだけど、君もどう?」
「私もですか?」
沖田の提案に十六夜は急いで口に詰めた握り飯を飲み込んで答える。
「俺は女に剣術は必要ないと思ってるんだけど、総司や斎藤が新選組にいるなら身を守れる程度の剣の腕は必要だって聞かねぇんだよ」
「そういうことなので、稽古に参加してくださいね?」
問答無用といった雰囲気に十六夜は渋々頷く。
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