狂おしい赤と鈴の音に酔いしれてー前編ー




少女は驚いたように男を見て、少し視線を落とす。



「皆さん仲が良くて羨ましいと思ってしまっただけです」



「そういう奴いなかったの?」



「一人だけいましたけど、今はもういません」



それを聞いて三人は顔を見合わせる。



「そう言えばお前はどこに行こうとしてるんだ?」



「特に目的地はないですね。とにかく南に行こうと思って故郷を出たので」



「じゃあ家に帰ろうとしてる訳じゃないんだな」



その問いに頷くと、再び三人は顔を見合わせる。



そして小柄な男が口を開く。



「それならこのまま俺たちと暮らそうぜ!屯所でさ」