「おい、何やって……」



「悪い、土方さん。勘だけどこいつは長州浪士じゃねぇよ」



「多分そいつは俺たちが何者で、ここがどういう場所かも分かってないと思うぜ。なぁそうだろう、嬢ちゃん」



そう言われて少女は驚いたように三人に目を向ける。



「私のことを信用していいんですか?」



「それは嬢ちゃんの事情を聞かないことには何とも言えねぇよ。でも少なくとも俺ら三人はお前が長州とは関係ねぇと思ってる」



それを聞いて刀から手を離す。



そして先程までの深刻そうな顔が嘘のように柔らかな表情に変わる。



クスクスと笑う彼女をその場にいた男たちは全員怪訝そうに見ていた。