少女は顔色を変えないまま土方を見る。



「何が言いたいのか分かりません。聞きたいことがあるのなら、はっきり言ってください」



「それなら単刀直入に聞くぞ。お前は長州浪士じゃねぇのか?」



「違います、と言って信じていただけるんですか?」



少女の答えを聞いて男は眉間に皺を寄せる。



「喋りたくねぇってんなら吐かせるまでだ」



土方が立ち上がったのを見て、少女は隣に置いてあった刀を抜く。



土方が向けた刀の刃を自分の首に当てた。