狂おしい赤と鈴の音に酔いしれてー前編ー




十六夜は首を振った。



「ちょっと待ってよ。私は……」



十六夜が言葉を発する前に目の前を刃が通り過ぎる。



「次は当てるぞ」



和泉は攻撃の手を緩めることなく、刀を振るう。



十六夜は刀を抜くことなく、ただ攻撃を避けていた。



「刀を抜け!」



そう叫ぶ和泉に対して、十六夜は頑なに首を振る。