まだ夜も明けないうちに幹部が集められた。



覚悟を決めた十六夜は全員が揃って間もなく自分について話し始めた。



「先日九十九が言っていた通り、私は人間ではありません。鬼という人外の生物です。だからあの程度の傷では死なないし、男性である皆さんにも勝る力を持っています」



「お前が鬼なら、それを知っていたあいつも鬼なのか?」



「はい。九十九は私の幼馴染です」



十六夜がそう答えると藤堂が不思議そうに首を傾げた。



「それならお前らは仲間なんじゃないのか? 何で殺し合ってたんだよ」



十六夜は自分の肩に目をやる。



その目が伏せられ、沈黙が落ちた。